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高性能なリポバッテリー。でも取り扱いには要注意
Li-PoやLi-Feのリポバッテリーは、ニッケル水素やニッカドバッテリーより高電圧・大容量・軽量です。しかしリポバッテリーは取り扱いに注意する必要があり、最悪の場合には出火や爆発します。もちろん正しい取り扱いをすれば安全に高性能を楽しむことができます。
ここではLi-Po、リチウムポリマーの取り扱いの説明をしていきますのでリポバッテリーの正しい知識を知っておきましょう。
合わせて「リポバッテリーを使いたい! part.1」もお読みください。
リポバッテリー使用上の注意点
リポバッテリーは過放電に注意
リポバッテリの最大のウイークポイントは過放電です。
リポバッテリーは放電し過ぎると各セルにダメージを負い、充電不可能になるほど過放電には弱いのです。過放電を防止するためにカット機能が付いているスピコンアンプを使用しましょう。
ほとんどのブラシレスモーター用スピコンアンプにはカット機能が付いており、設定ができるようになっています。カット電圧を設定する場合にはできるだけ高い電圧に設定しましょう。
バッテリー電圧が下がり、各セル間のバランスが悪くなってバラツキが出ることを防ぐことができます。具体的には1セルあたり3Vを下回ると危なくなり、2.7V以下になるとセルに多大なダメージを与えてしまいます。カット電圧は1セルあたり2.8V以上に設定しましょう。
ショートや逆接は厳禁です
一発でバッテリーをダメにするのがショートと逆接です。
ショートや逆接した場合にはバッテリー内部でもショート状態になります。こうなると出火、爆発の危険性が高まりますので要注意です。当然ながらスピコンアンプも壊れますのでリポバッテリーの接続は確認した上で確実に行いましょう。
保管する際の注意点
リポバッテリーは満充電状態または放電し切った状態での保管禁止
リポバッテリーは過充電、過放電に弱いです。このことは保管時でも同じです。
バッテリーの電圧は気温差で変動します。このために満充電や放電し切った状態で保管していると、自然に過充電、過放電になってしまいバッテリーにダメージを与えてしまいます。
保管時には容量の半分~70%程度充電された状態の保管がベストです。
電圧だと1セルあたり3.7V程度が目安になります。充電器の種類によってはベストな容量になるように、自動で充放電するモードが付いているものもあります。充電器の取説を確認してベストな電圧、容量でリポバッテリーを保管しましょう。
リポバッテリーは温度変化の激しい場所での保管禁止
バッテリーの電圧は気温差で変動します。そのためできるだけ温度変化が少ない場所での保管を心がけましょう。エアコンや暖房が効いた部屋で充電して、アウトドアにバッテリーを移動させる場合にも気温差に充分注意します。特に真夏や真冬に家の中で充電してクルマ(実車)に乗せる場合には要注意です。
リポバッテリーの取説には40度以上の高温または0度以下の低温になる場所での保管禁止と記載されているものもありますので確認しましょう。
こうなったらリポバッテリーは要注意
リポバッテリーにダメージが及ぶとこんな現象がでます。
リポバッテリーが膨らんだ(膨張)
セルにダメージを負ったリポバッテリーは膨らんできます。これは劣化の際にセル内でガスが発生するためです。ガスは可燃性ですので空気に触れた瞬間に発火することがあり非常に危険です。膨らんだリポバッテリーは適正に処分しましょう。
膨らみ具合はケースの合わせ目を見ることで分かります。合わせ目が開いていたら処分しましょう。
リポバッテリーからニオイがする
リポバッテリーが劣化するとリンゴのようなニオイがしてきます。このニオイがしてきたら即刻処分です!
リポバッテリーの処分方法
本来は購入店に持ち込んで適切に処分するべきです。
電気店や地方自治体に問い合わせてみる方法もありますがおそらく受け入れてもらえないことの方が多いかもしれません。処分する際は配線コードまたはコネクターを完全に絶縁しておきます。
不要になったからと街中にあるゴミ箱や可燃ゴミに捨てることは絶対にしてはダメです!リポバッテリーが爆発でもしたら大事故になります。責任を持って適切に処分しましょう。
