ラジコンカーのサスペンションセッティング方法・基本【アライメント】

ラジコンカーのサスペンションセッティング方法

ラジコンカーのサスペンションセッティング方法・基本【アライメント】

ラジコンカーの走りはサスペンションセッティングでガラリと変わる

ラジコンカーの楽しみでもあり、悩みでもあるのが『サスペンションセッティング』です。

ベテランでも苦労することが多いサスペンションセッティングなので、RCカー初心者には手に負えないと思われがちです。

しかし基本的な知識を頭に入れて、ひとつずつセッティング変更していくと愛車の走りを変化させることができます。

サスペンションのアライメント調整

ラジコンカーの代表的なアライメント調整は『トー角』『アッカーマン』『キャスター角』『キャンバー角』です。

その他にもキングピンアングル・スクラブなど、多くの調整箇所が設けられていることがありますが、まずはこの4つを調整してみましょう。

トー角

ラジコンカーのサスペンションセッティング方法・基本【アライメント】

ラジコンカーのシャシーを真上から見ると、フロントやリアタイヤが平行ではなく、角度が付いているのが分かると思います。

この角度のことを『トー角』といいます。

トー角はタイヤが八の字(内股)に見える『トーイン』と、逆八の字(ガニ股)に見える『トーアウト』、左右のタイヤが平行な『トーゼロ』に分けられます。

フロントのトーインを強くしていくと、直進の安定性は高まりますがステアリング反応が鈍くなります。

トーアウトを強くしていくと、直進安定性が劣る反面ステアリングの応答性が向上していく傾向にあります。

極端なフロントトー角では走りにくくなるので、まずはトーイン1度~トーアウト1度の範囲内で調整して、その後は走行させながら変化を感じてみましょう。

サスペンション作動に連動してトー角を変化させるセッティング法もあります。

サスペンションが沈み込むにつれてトーインが増えていくことを『バンプトーイン』、反対にトーアウトが増えていくことを『バンプトーアウト』と呼んでいます。

最初はサスペンションが沈み込んでもトー角が変化しない バンプトーゼロから始めていき、必要に応じてバンプトー角を調整していきます。

リアのトー角は、コーナリング中のリアタイヤのグリップに大きく関わってきます。基本的にリアトーイン方向でセッティングしていきますが、トーアウトにすることはあまりありません。

コーナリング中のグリップ感を出したいときにはトーインを増やしていき、リアタイヤのグリップに軽快感を出したいときにはリアトーインを減らしていきます。

まずは2度くらいのトーインからスタートし、リアタイヤのグリップ度合いに応じてトーインを増減してみましょう。

アッカーマン

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アッカーマンとは、ステアリングを切ったときに生じる左右タイヤの角度差のことです。

基本的に内輪の切れ角を多くとり、4つのタイヤの回転中心点を同じになるようにします。

アッカーマンを強めていく(内輪の切れ角を増やす)と、パワーオフにした瞬間のステアリング反応が向上していきます。

パワーオフで素早く姿勢変化したいときにはアッカーマンを強めていくといいでしょう。

ただしその分パワーオンでアンダーが出やすくなることとの兼ね合いが重要になります。

なおラジコンドリフトの場合はカウンターを当てながらドリフトさせるので、ロール方向とステアリングの向きがグリップ車とは逆の関係になります。

そのためラジドリはアッカーマン効果の出方が独特なものになるので、ラジドリとグリップ車の両方を楽しんでいる人は考え方の違いに注意してください。

DDカーでシビアな反応を見せるキャスター角

キャスター角

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キャスター角とは前輪のキングピン角度のことです。

キャスター角が付いていることにより直進性が確保されます。自転車が手放し運転して倒れないのは、キャスター角の直進性効果が作用しているからです。

キャスター角を大きくしていくほど直進性が高まる反面、ステアリング反応が鈍くなっていきます。

キャスター角の変化にシビアなのが、1/12EPレーシングカーや1/10F-1などのダイレクトドライブカー(DDカー)です。

DDカーは、キャスター角とキャンバー角の相乗効果によりステアリング特性がかなり変化するので、調整をシビアに行う必要があります。

キャンバー角

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車を前後から見たときのタイヤの角度のことを『キャンバー角』とよびます。

八の字が『ネガティブキャンバー』、逆八の字が『ポジティブキャンバー』といい、左右のタイヤが垂直なのは『ゼロキャンバー』です。

ラジコンカーでは、0~2度ほどのネガティブキャンバーをつけるのが一般的です。

ラジコンカーのサスペンションセッティング方法・基本【アライメント】

キャンバーはロールによって動的に変化する『キャンバー変化量』の設定が重要なセッティングポイントとなります。

キャンバー変化量は、アッパーアームの長さ・角度・取付け位置の組み合わせにより変更することができます。

まずは車がロールしたときに、タイヤの接地面角度が適切になるように設定してみましょう。

アライメント調整は必ず一箇所ずつ行い、特性の変化を確認してから他の箇所を変更するようにしましょう。

アライメント調整はトータルで考えることが重要で、どれかひとつを突出させると全体のバランスが崩れてしまいます。

アライメント変更による車の動きの変化やステアリング特性の違いを感じながら、自分好みのマシンに仕上げていきましょう。

 

ラジコンカーのサスペンションセッティングは一度決めたら終わりではなく、路面の変化に応じて小変更を繰り返す必要があります。しかしあまり深入りすると迷路に迷い込むことがあるので、妥協点を見つけることが大切です。
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