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ラジコンカーのボディの塗装方法
ラジコンカーの組み立てで最も難易度が高いのがボディ塗装
タミヤXBシリーズのようなメーカー完成車であれば、ボディのカットや塗装が施されているので簡単です。
しかしラジコンカーをキットで購入した場合は、自分でボディカットや塗装をしなければなりません。
RCカーのボディにはクリヤーボディと呼ばれるポリカーボネート製とプラモデルのようなスチロール樹脂製があり、それぞれで塗装方法や手順が全く異なるので注意しましょう。
出典:http://how-to-cooks.blogspot.jp/2012/01/how-to-paint-rc-car-body.html
ボディ塗装の注意点・ポイント
ラジコンカーのボディ塗装で使用する塗料や溶剤には、有害物質が含まれています。
正しく取り扱わないと、人体に悪影響を及ぼしたり思わぬ事故を引き起こす可能性があります。
換気に注意
ボディの塗装中は必ず換気をするようにしましょう。スプレーやエアブラシ塗装の場合は基本的に屋外で塗装するようにします。なお塗装をするときには作業者の後方から風を受けるようにしましょう。
火気厳禁
塗料や溶剤は引火性が高く、簡単に火が点いてしまうので火気の近くでの塗装は厳禁です。
湿気が少ない天気が良いときに塗装する
湿気が高いと塗装面に『カブり』が発生し、白く曇ってしまうことがあります。
雨天時には塗装を控えましょう。
ポリカボディ(クリヤーボディ)の塗装方法
ラジコンカーで多く使われているポリカボディはクリヤーボディとも言われ、透明なのが特徴です。
プラモデルなどと違い、クリヤーボディは裏側(内側)から塗装をするので間違えないようにしましょう。
クリヤーボディの塗装にはポリカ専用塗料が必要です。
プラモデル用塗料をそのまま使うと塗装はできますが、クラッシュなどの衝撃で簡単に剥がれてしまいます。
もしプラモデル用塗料でクリヤーボディを塗りたいときには、ポリカ用塗料の『クリヤー』を予め薄く塗っておき、乾燥後にプラモデル用塗料で塗装すると剥がれにくくなります。
なおドライバー人形やドアミラーなどの小物がスチロール樹脂やABS樹脂製の場合は(白や黒のプラスチックなのでポリカと違うことが分かるはずです)、それらの部品はプラモデル用塗料で塗装します。
エンジンカーの場合は燃料や排気ガスが塗装を犯してしまうので、耐グロー燃料性を持つポリカ塗料を使うか、エンジンカー用のコーティング剤を塗装面の上に塗っておきます。
塗装に必要なもの
・ポリカ用塗料
・マスキングテープ
・ハサミ、カッターナイフ、ボディリーマ
・台所用中性洗剤、スポンジ
・ウエス、ティッシュ、古新聞紙
・筆塗する場合には筆、塗料皿、溶剤
塗装前にボディカット
ポリカボディには表面保護フィルムがボディの表面に貼られています。
塗装中に飛散した塗料がボディ表面に付着することを防止する効果もあるので、塗装が終わるまでは保護フィルムを剥がさないようにしましょう。
なおステッカーを貼る前には必ず保護フィルムを剥がしたのを確認してから貼ってください。
保護フィルムの上からステッカーを貼ってしまうと意味がありません。
ラジコンカーのベテランになると塗装後にボディカットをすることが多いですが、初心者には塗装前にカットや穴開けを全て終わらせておくことをおすすめします。
ボディカットについてはラジコンカーのボディカットに関する質問を参考にしてください。
ボディのカットが終わったら台所用中性洗剤とスポンジを使ってボディ全体を洗います。洗浄後は水気を切って乾燥させておきます。
ボディには成型時の離型剤が付着しており、そのまま塗装すると塗料を弾いてしまいます。そのため塗装前にボディを洗って離型剤を落とす必要があります。
ボディにマスキングをする
ボディにマスキングをするときには、最後に剥がすマスキングから貼っていきます。
窓があるボディの場合は窓の部分からマスキングテープを貼っていきます。
マスキングテープが浮いていると余計なところに塗料が回り込んでしまうので、よく押さえておきましょう。
ボディ塗装はマスキングにより出来栄えが大きく変化します。丁寧かつ効率的なマスキングになるよう工夫しましょう。
ボディに塗装する
ポリカボディは裏側から塗るので、一番最初に塗装した色から表面に出てきます。まずはドライバー人形や窓枠などを先に塗装しましょう。
色を塗り分ける場合には、濃い色から明るい色の順で塗り分けるのが基本です。
明るい色の上に濃い色を塗り重ねると、発色が悪くなるので順番を間違えないようにしましょう(マスキングの順番にも関わってきます)。
全体の色入れが終了したら、白または黒でボディ裏面を塗りつぶしておくと発色が良くなり、太陽光などで透けることも防いでくれます(裏打ちと言います)。
塗装が終わったら残ったマスキングテープを全て剥がし、表面保護フィルムを剥がしてからステッカーなどを貼って完成です。
スチロール樹脂製ボディの塗装方法
スチロール樹脂やABS樹脂で作られたボディは、プラモデルと同様に表から塗装をします。
ポリカボディとは工程が逆になるので注意してください。
塗装に必要なもの
・プラモデル用塗料
・マスキングテープ
・ハサミ、カッターナイフ
・台所用中性洗剤、スポンジ
・ウエス、ティッシュ、古新聞紙
・筆塗する場合には筆、塗料皿、溶剤
塗装の前に
プラモデルと同様に同じ色で塗る部品は予め組み上げておきます。
小物はクリップや割りばしなどに固定しておくと塗装しやすくなります。
ボディは地面から浮くように箱の上などに置いて塗装しましょう。
塗装前に台所用中性洗剤とスポンジを使ってボディ全体を洗います。
洗浄後は水気を切って乾燥させておきます。
ボディに塗装する
スチロール樹脂製ボディの場合は、明るい色から濃い色の順で塗り分けるのが基本です。
濃い色の上に明るい色を塗り重ねると、発色が悪くなるので順番を間違えないようにしましょう。
先に全体を塗装しておき、細部の塗装は後から行います。
スチロール樹脂製ボディを塗り分けするときには、先に塗った塗装が完全に乾いてから塗るようにします。
塗り重ねるときは一度に厚く塗ると先に塗った塗料を溶かしてしまうので、何回かに分けて薄く塗り重ねていきましょう。
なおエナメルやアクリル塗料の上にラッカー塗料を塗り重ねると、塗料を犯すことがあるので止めておきましょう。
ポリカボディと違って、スチロール樹脂製ボディは塗装者の技術によって出来栄えが大きく異なります。
塗りムラやマスキングの不備が目立ちやすいので、上手に塗るにはある程度の経験が必要です。
塗装が終わったら小物の取付けやステッカーなどを貼って完成です。
ボディ塗装は経験と技術で出来栄えが大きく左右されます。
特にポリカボディは塗料の選択や塗装方法に独特のノウハウを要求されるので、しっかりと知識を頭に入れてから塗装に挑戦してください。

