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ラジコンエンジンカーのマフラーの構造・基礎知識
形状によってパワー特性が変化するRCエンジンカーのマフラー
2ストロークエンジンを使用するRCエンジンカーは、マフラーによって出力特性が変化します。
特にレース用に設計されたチューンドパイプは、形状や出口の口径によって燃費やパワー特性のセッティングが可能です。
そこで今回は、RCエンジンカーのマフラーの構造や基礎知識について紹介していきます。
RCエンジンカーのマフラーの種類
キットに付属するサイレンサー
RCエンジンカーのマフラーには2種類あります。そのひとつが消音効果を狙ったサイレンサーです。
サイレンサータイプのマフラーは初心者向けのキットに付属していることが多く、その目的はエンジンが発する排気音を小さくすることです。
排気脈動を利用して排気効率を上げるチューンドパイプ
レース用のエンジンラジコンカーで使われるチューンドパイプは、排気脈動を利用して排気効率を促進させる効果を得られます。
もちろん消音効果も狙っていますが、エンジンの出力特性を変化させることが主な狙いです。
2ストロークエンジンは、チャンバー効果を利用することによってパワーアップをすることが知られています。
RCエンジンカーのチューンドパイプは、マフラー内部に設けられたテーパーコーン(コンバージェントコーン)で生じた反射波が、排気ガス内の未燃焼ガスをエンジン内に押し戻すことによってパワーアップする構造になっています。
チューンドパイプは長さや太さ、テールパイプの口径や長さによって性格が大きく変化します。
組み合わされるマニホールドも重要で、基本的に長いとトルク型、短いと高回転型になります。
RCエンジンカーのマフラーの注意点
エンジンとマフラーを繋ぐ部分や、マフラーとマニホールドのジョイント部分に隙間があると、排気漏れが生じて本来の性能を発揮することができません。
ジョイント部分はクラッシュによって外れやすく、高温になってガスケットの劣化が早いので、定期的なチェックが必要です。
変形したり汚れたマフラーは新品に交換する
変形したマフラーやマニホールドは本来のパフォーマンスを発揮できません。
特にテールパイプが変形していると、いわゆる糞詰まり状態になってエンジンを壊す原因になりかねません。
またタイヤカスなどが表面に大量に付着していたり、内部にカーボンが溜まったマフラーとマニホールドは排気効率を著しく低下させてしまいます。
RCエンジンカーのマフラーは、定期的にクリーニングしたり、新品と交換することで高性能を楽しめます。