ラジコンカーのプロ選手になる方法

この記事の目次

ラジコンカーのプロ選手になるには

私のところに聞かれる質問で、「ラジコンカープロ選手になるにはどうしたらいいのですか?」というものがあります。

答えは無いわけではないのですが、プロになる明確な方法はありません。

ではラジコンカーのプロ選手になる方法どうしたらいいでしょうか。

R/Cカーメーカーに就職する

まずひとつめはラジコンカーメーカーや関連メーカーに就職する方法です。

この方法ではラジコンカーの操縦が上手くなくても入社後に上手くなればメーカードライバーになれる可能性があります。

ただ、自社製品のPR活動という立場でのメーカードライバーなので、プレッシャーはかなり掛かります。

そしてメーカードライバーになれたとしても、給料はレース日の休日手当てが追加される程度です。

もちろんラジコンカーの操縦ばかりしているわけにはいかないので、設計や企画、営業が主な仕事になります。

R/Cカーメーカーのサポートドライバーになる

次の方法はメーカーのサポートドライバーになることです。

サポートドライバーになるには簡単です。全日本選手権や世界選手権で優勝するだけです。やっぱり難しいですね。

メーカーがサポートドライバーに求めることのひとつは、「自社製品の宣伝するのにふさわしい腕前であるかどうか」です。

宣伝経費でドライバーをサポートするのですから当然ですね。最低でも全日本選手権での決勝進出者が条件になります。

もうひとつ求められることは「人格」です。

いくら速いドライバーでも、周りの選手から一目置かれるような人格の持ち主でないとサポートはできません。

メーカーの看板を背負うくらいの自負と意識を持ってもらう必要があります。

なお、サポートドライバーに値する選手が見つかった場合は、メーカー側から選手に声を掛けるのが一般的なアプローチです。

選手側からメーカーに対して「私をサポートしてください」と懇願してもまず受け入れてくれないでしょう。

サポートを受けたい選手は山ほどいますから。メーカーから目をつけられるようなレース成績を残せば自然にサポートドライバーになれるでしょう。

よく見受けられるのがサポートを受けている製品(または企業)の悪口を言う選手です。

メーカーとしては宣伝経費でサポートしたあげく、悪評を広められたらたまったもんではないですね。

私も実際に被害に会った経験があります。ただ、そういう非常識な選手は自分の居場所を失って自然とラジコン界から姿を消しますが・・・。

R/Cカーのプロ選手になる

最後は原篤志氏のように、ラジコンカーのレース成績で報酬を得るプロ選手です。

契約メーカーから物品の提供を受けることもありますが、あくまでもメインの収入はレース成績に応じた報酬です。

プロ選手になる方法は自分でレース成績を残すしかありません。

日本選手権で優勝して、世界選手権でも上位に入ることを繰り返せば可能性が見つかるでしょう。

もちろんレース結果を残せなかったら契約終了なので、想像以上にシビアな世界ですよ。

R/Cカーのプロ選手の年収は?

気になるのは年収ですね。

まずはメーカードライバー

こちらは会社員ですから基本的に一般的な給料です。

ラジコンカーのレースに出て会社の宣伝をしても休日手当てが付く程度で、全日本選手権や世界選手権で優勝したら特別手当が出る感じでしょうか。

サポートドライバーの場合は、基本的に物品供給のみで金銭のサポートはありません。

よほど優遇された条件なら交通費と宿代くらいは出るかも知れませんが。

プロ選手は完全契約制なので、選手ランクにより相当の開きがあるでしょう。

基本的には年契約で「ベース年俸+レース成績」に応じたボーナスという感じでしょう。

プロ選手ともなれば国内・海外問わず転戦するので、移動費や滞在費がかなり掛かります。

なかには海外転戦の移動は契約先が用意するファーストクラスで移動するような選手もいるようですが、基本的には選手負担の場合が多いようです。

R/Cカープロ選手を目指す前に知っておきたいこと

華やかに見えるトップドライバーの世界ですが、実態はそうでもないことが分かってもらえたと思います。

むしろラジコンカーという様々な知識や能力が要求される分野で上位数%に入る人達ですから、稼ぐだけが目的であれば他の分野に転向したほうが遥かに稼げると思います。

プロ選手やサポートドライバーを目指して努力するのはいいことですが、そのレベルに達するまでには莫大な金額を費やすことを知っておいてください。

私の場合はパーツメーカー運営時の利益で、ほぼペイしました(厳密にはプロ選手で稼いだのではないのですがR/Cカー関連で稼いだということで)。

トップドライバー目指して数千万使う人もザラにいますが、ほとんどの選手は使った金額を回収することができていません。

やはり趣味は趣味のまま楽しむことが一番だと思います。

 

どんな世界であれ有名選手に憧れる人は多いですが、実際にプロになるのは簡単ではありません。ラジコン業界も派手なように見えて、実はそれほど儲かる世界ではありません。もし業界人になりたいのなら相当な覚悟で挑んでください。
おすすめの記事